収入の現実:平均年収と「稼げない」の声

社会保険労務士の平均年収はおよそ500万円とされています。

これはあくまで平均値であり、年収1,000万円以上を稼ぐ人もいれば、独立したのに顧客がつかず、0円の人もいます。

難関資格であるにもかかわらず、「努力して勉強したほど稼げない」「かけた時間と労力に対してリターンが見合わない」という声を聞くこともあります。

資格はあくまで道具です。合格後の収入は、あなたの営業力、専門性、そしてビジネスセンスによって大きく左右されます。

開業後の現実:厳しい独立の世界

独立・開業した社労士の約6割は、職員を雇わず自分一人だけで事務所を運営しています。

これは、安定した収益を確保し、人を雇用する余裕を生み出すことが容易ではないという、開業後の厳しい現実を示しています。

事務所を拡大し、組織として成功を収めるためには、専門知識だけでなく、経営者としての能力が求められます。

それでも社労士を目指しますか?

社労士試験は難易度が非常に高く、膨大な時間と労力を要します。合格というスタートラインに立っても、プロとして顧客を集め、事業を軌道に乗せるまでにはさらなる努力と困難が伴います。

あなたが「会社で人事の仕事をしているから、ついでに取ってみようかな」という曖昧な動機であれば、その労力に見合ったリターンを得られない可能性が高いです。

しかし、「独立開業という強い目標」があり、「人生を賭けてでも社労士にしかできない仕事で生計を立てたい」という覚悟があるならば、この資格は大きな武器になります。

合格は、あなたの新しいスタートを意味します。この現実を知った上で、「困難を乗り越えて絶対に成功させる」という強い覚悟を胸に、挑戦を続けてください。

次の章では「社労士試験合格のための勉強方法」について解説します。